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16:17 カミさんの「え・い・ん・が・き・れ・る・う・・・!」
の大絶叫とともに、頭が飛び出しました。
ところが、首だけが出た状態でストップ。
何でここで止まるのかと覗きこんで見ていると、その時いきなり、何と、
赤ん坊が「エエッ、ホニャラニャ、エエチョウシデンナァ」
みたいな言葉をしゃべるではないですか。
本当ですよ。同席した人が皆聞いたんだから。
大体、何で首だけ出た時にしゃべるんだよ。
普通、全身が出て、
そして一息ついて「オギャー」って泣くんじゃないの?
どのドラマ見てもそうだよ。
しかも首にはヘソの緒が一周からまっています。
だから予想より遅れたのか?

16:20 今度はあっと言う間に全身がスルッと抜けました。
そして間髪入れずにカミさんの胸の上でご対面。
この時の出来事も驚きです。
赤ん坊はまるで泣きませんでした。
カミさんの顔の方に手を差し伸ばし、
カミさんの心音を聞いて落ち着いたのか、
しばらくうっとりとしておりました。
そのうちに早速おっぱいを探し始め、
見つけるやいきなり吸い出しました。
その姿を恍惚そうに眺めるカミさん。
疲れてはいるものの、本当に幸せそうです。

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私も顔を近づけ、ご挨拶。すると、にこっと笑うではないか!
「おお、こいつ笑ったぞッ!」と叫んでからハッと我に帰り、
周りに「親ばか?」と尋ねると、その場は大爆笑。
「ワシが言う前に本人が言ったから、まあいいだろう。」と
吉村先生もご満悦の様子です。
部屋が真っ暗なので、やむなくフラッシュをたいて写真を撮りましたが、
驚きながらも泣く様子はなくとても落ち着いている赤ん坊。

随分と時間が経ってから、
ハラさん「さて、そろそろどちらの子か見てみましょうか?」
そうだった。忘れてました。というよりも、どっちでも良かった。
「普通はすぐに男か女かって聞くんだけど。素晴らしいことだ。」と先生。
起こしてみると立派なちんちんがついておりました。
「ほ~ら、私の言った通りじゃない。」とカミさん。おいおい初耳だぞ。

お世話になった皆さんに感謝し、人が減り始めてから私が抱きました。
顔を寄せて思わず出たセリフが、
「一緒に山に入ろうな。そして村一番の山の衆になるんだぞ。」
横でカミさんが、「そうよ、自分で家も建てるんだよ。」

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ひと段落した頃、ちょうど夕食の時間になりました。
ようやくありつけた食事と、こっそり持ち込んでいたギネスの缶で乾杯!
うんまい!自分にこういう幸せがやってくるなんてね。本当に有り難い。
本当によく頑張ったカミさんと、同じく頑張って出てきた赤ん坊と、
ハラさんはじめお世話になった皆さんに心から感謝です。
夜は川の字になって、同じ部屋で眠りました。
もちろん数時間毎に赤ん坊が起きるので、
カミさんは気の休まる時がないはずですが、
嬉々として相手しております。
私の方はいよいよ睡魔に襲われ、一気に眠りについたのでした。
2005年9月13日(火)大安、長い長い、素晴らしい一日でした。
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2005.09.14 長い一日
以下、少し時間をさかのぼって、時系列で記録を残しておきます。

9月12日(月)
22:00 岡崎市内のホテルで、マッサージ後に就寝

9月13日(火)
00:00 カミさんが陣痛を自覚。
01:30 私が起床。このころ既に陣痛15分間隔。
    三陰交(内側のくるぶしの上数cm)に灸を30層ずつする。
03:00 陣痛間隔10分弱に。私がブログを打ち出すと、
    「人が陣痛で苦しんでいる時に」とカミさん怒り笑い。
    吉村医院に電話。「もう少し様子を見ましょう。」
    ホメオパシーのレメディを飲料水ペットボトルに溶かす。
    以降、随時レメディの助けを借りる。
    (ホメオパシーの説明はここでは割愛します。)
04:30 5分間隔に。「もう待てない。」とカミさん。
    吉村医院に再TEL。チェックアウト。
04:40 吉村医院着。検査後、吉村先生が、
    「よっぽどよく運動したんだね。とても柔らかいよ。
    安産間違いなしだ。」と太鼓判。
05:00 お産の家」に移動。子宮口3.5cm。
    陣痛の合間に全身をマッサージする。
08:00 カミさんの分だけ朝食が運ばれてくる。
    こちらは3時頃にアンパン一個食っただけで、腹グーグー。
    カミさんがほとんど手をつけなかったので、
    私も半分いただく。
    結局この後、夕食まで食事を取れず。
    陣痛間隔1~2分に。だんだん笑顔が少なくなる。
09:00 呼んでいた、カミさんの妹到着。妹は妊娠三ヶ月。
    姉に見習い、自分も自然分娩しようと考えているところなので、
    立ち会うことにしたが、カミさんが産む直前まで
    集中したがったので、隣部屋で待機してもらう。
09:30 子宮口6cm。呼吸が短くなるが、
    「フー、フー」と息をはくテンポはまだ良し。
11:00 入院後6時間経過。
    「これくらいで産まれると思っていたのに。」と
    カミさん悔しそう。余裕がなくなってくる。
11:30 子宮口7cm。「10cmになるまで待ちましょうね。」とハラさん。
    それまではりきまず、できるだけ力を抜いて痛さを耐えるとか。
    カミさん「りきんじゃいけない!」と叫ぶようになる。
    「これくらいが産む時の痛さだと思ってた。やばいよ~。」
    「俺はうらやましいぞ。」
    「分かってるよ。」次第に目をむくようになる。
    助産婦さんがもう一人加わる。三陰交を手で押し続ける。
    カミさんにはレメディ補給を続ける。
13:00 子宮のすぐそばに頭がくるようになる。
14:15 少しりきんで、子供が出てくるのを助けることに。
    今まで以上にカミさん叫ぶようになるが、   
    私は強烈な眠気に襲われ、カミさんの絶叫の脇でしばし昏睡。
15:15 子宮から膜がプックリと出てくる。りきみは止める。
    「触ってみますか?」と言われ、そっと触れると、
    プリンプリンしてる。
    なんだろう、この感触は?カエルの喉仏か?        
    和菓子でこんなのあったかな?いや違う。
    (後で、マグロの目玉のようだったと回想)
15:30 妹入室。同時に助産婦研修中の人も入る。吉村先生到着。
    途端に部屋の中が人で一杯になって雰囲気が少し変わる。
    カミさんも最初は集中できないが次第にそれどころでなくなる。
15:45 一部破水が始まったが、
    まだ子宮からはプリンとしたボール状態で出たまま。
    そこからなかなか進まないので
    「体力が持たない!」と叫び始める。
16:10 ハラさんがハサミを入れ、破水させる。
    頭が見えるが、出ては引っ込み、なかなか出切らない。
    カミさん「会陰が切れそう!」と叫ぶ。

このように、予想より長い時間をかけて、
赤ん坊のペースに合わせて進めるのが、ここ吉村医院のやり方です。
それにしても、カミさんはこの時点で相当参ってました。
そして、・・・
2005.09.14 いざ入院!
前回のブログを書いている頃、カミさんは吉村医院に電話したのですが、
「もう少し待って、陣痛が5分間隔になったらもう一度電話ください」
とのことで、待機していました。
私たちがもう岡崎市内にいるので、医院の方も安心している様子。
でも、1時間もしないうちに5分間隔になり、
陣痛がない時でも動くのが辛くなってきたので、
早々に行くことにしました。
朝4時半、ホテルのカウンターに鍵とメモを残してチェックアウト。
10分もしないうちに到着して即検査、そして念願の「お産の家」へ。

「お産の家」は純和風の造りで、
木戸をくぐるとかまどのある土間に入り、
一階にお産とその後の暮らしをするための部屋が三室、
その他にトイレ、風呂、古風な診察室、台所などがあります。
二階は大きな部屋があり、ヨガ教室や両親学校が開かれています。
この家、吉村先生と懇意の大工さんが一人でコツコツと建てられたとかで、
とっても落ち着いていて綺麗です。
半年前に下見でここに来た時、私は一発で気に入り、
「距離やお金の問題じゃない。ここにしなさい。」と即決しました。

でも、いざ出産の日が近づいてくると、
同じくこの家での出産を希望する家族とタイミングが重なっているらしく、
私たちはキャンセル待ちというか、
「早い人順で、その時に空いていればね。」との説明を受け、
「ガーン!この家で産みたいがためにここにしたのに。」
なんて感じていました。
ところが、いざこの時を迎えると、家には誰もいません。
他の人はタイミングがずれたようです。
また、安産確実と吉村先生が判断した人だけが
この家を使えるようでして、
一旦この家に入りながらも陣痛が長引き、
医院の方に移った人もおられたとか。
ということで、この家一軒、
今日は私たちが占領できることになったのです。
ヤリッ!

さて案内された6畳の和室。
ここがこれから私たちが出産と、その後6日間過ごす部屋です。
つまり、産んだ部屋から出ることなく、
家族で同じ時を過ごすことができるのです。 
これが、ここを選んだ第一の理由です。
出産前後にあちこち移動させたくなかった。
しかも、産んだ部屋でその後の時間を共に過ごすことに
意味を感じたのです。

部屋には天井から電球が一つと、行灯が一つだけ。
電球の方は消すことが多く、行灯にもタオルを掛けてあるので、
ほとんど薄暗い部屋で出産を迎えます。産む時の姿勢の指示は無し。
本人が決めます。
これもここを気に入った理由です。
コウコウと灯りが照らす手術室のような部屋で
不自然な姿勢に固定され続けるなんてこと、考えられません。

部屋の真ん中に敷かれた布団の上でどう姿勢を取ろうか、
カミさん最初は戸惑っていました。
天井の真ん中から太い綱が下がっており、
それにつかまることもできますが、今のところそれほどの様子もなし。
座ってみたり、四つんばいになってみたり。
ともかく仰向けで一旦落ち着いいたところで開始です。
今回ハラさんという若い助産婦さんがついてくれました。
吉村医院にきてまだ3年ということですが、
慣れた手つきでテキパキと準備してくれます。
途中から他にも人の出入りはありましたが、
この先は主にカミさんとハラさんと私の三人で
出産作業をすることになりました。