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数日前の話題に遡りますが、うちの畑に山菜荒らしがやってきました。
以下、ドキュメント風に追ってみます。

登場人物:おばはん、孫A、孫B、私

夕刻、地域の祭りを覗きに行こうと家を出た私。
ふと山すその荒茶畑に目をやると、手前に見かけない車が止まっています。
近寄ってみると、赤い飛騨ナンバー。奥に人影が見えました。
ピンときた私はおもむろに近づきます。

そこには、傾斜にへばりつくようにして一心不乱に何かを採るおばはん。
左手には獲物がぎっしり詰まったビニール袋。
何故か傍に子供が二人。
そのうちの一人が私に気づき、先に私に声を掛け、頭を下げました。
孫A「ご免なさい。」
私「何を採っているの?」
孫A「ゼンマイです。すいません。」

この会話の間、傍でゼンマイ採りに夢中のおばはんは、
私たちの会話に入ろうともしない。
おばはんの背後から声を掛ける私。
「おばさん、この辺りの人かね?」
「ああ、そうだよ。」こちらを振り返りもせずにぶっきらぼうに答えるおばはん。
「おばさんね、この畑は私が借りとるんよ。」
ようやくこちらを振り返り、「え、そうなんかい。」という顔を見せたおばはん。

「おばあちゃん、もう帰ろうよ。」
まずい気配を感じて声を掛ける孫A。
孫Bはただ黙って様子を見守っている。
すると、おばはんはやおら雄弁に語りだした。

「私はね。毎年この時期になるとここに採りにくるんだよ。」
「こんなに生えておるのに、どうしてあんたは採らないんだ。」
「あんたが採らないから、あたしが採っているんだよ。」
「料理の仕方を知らないんだろ。今度あたしが教えてあげるよ。」
同じセリフを繰り返しながらも、ゼンマイ採りを止めないおばはん。

あっけに取られて私が眺めていると、孫Aが見かねて、
「おばあちゃん、もういいから早く帰ろうよ!」
それを聞いたおばはん「これまで採ったやつは持って帰っていいだろ?」

続けて、「でもまだこんなに一杯残っているよ。」
「これは今日採らないと、明日になったら開いちゃうよ!」
私「そんな心配をおばさんがすることはないよ。それよりも、まだ採る気かい?」
孫A「おばあちゃん。早く帰ろうよ!」

私は祭りに行く用事もあったので、少しずつ場を離れました。
でもまだ採ろうとするおばはんと、早く帰ろうと促す孫A。
しばらくしておばはんがビニール袋を持ち上げて、大声を挙げました。
「お金を払うよ!だったらいいだろ!」

一旦そんな商取引をしようものなら、次回から我が物顔で通ってきそうだったので、
「金なんかいらんから、さっさと帰りなさい!」と返答しました。

その後、いつまでその場にいたのかは知りませんが、
祭りの行事が終わって帰る頃にはいなくなっていました。
一応実況見分をします。確かにまだゼンマイは残っていました。

そう、うちの荒茶畑にはゼンマイがわんと出るのです。
そのことを知ってはいましたが、
ワラビでさえ苦手とするカミさんに仕込みを促す気が起きず、
ほおっておいたのです。
そんなことを口に出そうものなら、「だったら私が採ってあげる!」と
おばはんの突込みがありそうなので決して言いませんけど。
(このブログを読んでいないことを祈ります。)

この顛末を地域の人に話すと、皆さんうんざりした顔をして、
「全くひどいものだな。もっと強く叱りつけてやったら良かったのに。」
とおっしゃいます。
私もそうしたかったです。
でも、もしかして地主やこの地域の誰かの親戚筋だったら、
後々面倒なことになるかもしれません。
ですから、念のため今日まで方々に探りを入れてみましたが、問題はなさそうです。
あのおばはんは山菜荒らしでした。

今度会ったら記念写真を撮ろうかな。車も一緒にね。
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