昨日、ISO品質マネジメントシステム(9001)の
講習会(2日間コース)講師として初めての仕事をこなしてきました。
いやぁ、ここまでの道のりは長かったなぁ。
しみじみと感無量であります。

ここに至るまでの経緯は以前書きました。
その後、実際に講習をするための準備を粛々と進めてきました。
その間にネットショップを開店し、宿泊業の申請準備をし、
ウーファー達と暮らしながら、ワークショップも開いてきました。
よくぞこの間を縫って勉強できたものです。

食品安全コースの時と同じく、
今回も関東から研修機関の本部職員がオブザーブにやってきました。
つまりは「私がちゃんと講習できるのかの監視」です。
前回もやってきた人で、まぁ指摘が的確な人です。

参加者は6名。様々な業種で役職の方が来られています。
お一人、品質保証室長なんて人がいて、戦々恐々です。
それでもそういう人たちに「講習」しなければならない。
正直言って準備は十分ではなかったですけれど、
ここは開き直って私のペースで始めます。

このコース、「規格」と呼ばれる難解な文章を、
初日の15時頃までに解説し終えなければなりません。
初めてこれを手にする人は5分で爆睡できるという、とてもやっかいな文章です。
そこをいかに眠らせずに楽しみながら学んでいただくか?
講師の腕が問われます。

何カ所かで少し詰まりながらも、何とかクリアできたかな?
それが証拠か、
食品安全2日間コースの初日が終わった後は山ほどの指摘をしてきたオブザーバーが、
「今回は特に言うことはないですね。夕食に行きましょう。」と誘ってきました。

生ビールと餃子で語らいながら情報を交換し、
「少しは私のことを講師と認めるようになったのかな?」と、少々ひと安心。

二日目の朝、一人一人に「初日を終えた感想は?」と訊ねました。
みなさん一様に「分かり易かったです。」と和やかな表情。
この姿を見て、ようやく本当にひと心地つきました。

二日目はケーススタディを多用したプログラムなので、比較的運営は楽です。
無事講習が終了し、最後のテストも全員合格してくれました。

そして、最後のイベント、「アンケート」です。
「たかがアンケート?」と問うなかれ。
この研修機関ではこのアンケートの結果をとても重要視しているのです。

幾つかの質問項目がありますが、特に重要視しているのは二つです。
【コースの評価】と、【講師の評価】です。
それぞれについて、5点満点中平均4.5点が求められているのです。

先日、先輩講師のオブザーブと試験を受けに行った際、
研修機関の幹部から、「最初は厳しいでしょうか、4.5を目指してください。」
と、半ば諭すように助言を受けていました。
そして講習会終了時に拍手が起きるかどうかも評価ポイントなのです。

今回、残念ながら拍手は起きませんでした。
でも全員が腰を上げて、「ありがとうございました!」
と元気に応えてくれました。
それだけで今の私には十分な手応えです。

そして皆が退室した後、アンケートを回収します。
【コース評価】
5, 5, 5, 4, 4, 4 →平均4.5
【講師評価】
5, 5, 5, 5, 5, 4 →平均4.83

ほっと一息。コメントも丁寧に書いてくれています。
「ていねいに説明して頂き、わかりやすかったです。」
「気さくなかたでやりやすかった。」
「割舌(かつぜつ)・声量ともに良く、平易な表現でわかり易い。」

「割舌」という言葉が出てきたのには驚きましたが、
ともかく声を褒めてくれたらしいです。ありがたいですね。
こういう時、「この仕事を受けて良かったなぁ。」としみじみ感じます。
オブザーバーも「すごいじゃないですか!」と褒めてくれました。

ところがここで安心させないのが本部の人間たるところです。
「では、今回のフィードバックをさせていただいてもいいですか?」
やおらテーブルと椅子を寄せてきて、その場で指摘が始まりました。
その的確なこと!

最初に全体を通しての大きな指摘をされ、
その後、「この条項の説明のここが不十分だった。」と一つ一つ指摘を受けました。
数えていないけれど、30ヶ所はあったかと思います。しめて一時間半!

中には指摘違いもあり、取り消してもらったところもありました。
そして「これは理不尽ではないか?」という指摘もあったのですが、
あまりに怒らせるといけないので、真摯に受け止めました。

それにしてもすごい指摘だなと思ったのは、二日目の朝にある講習生が、
「初日は分かり易い説明でしたが、やはり事前に予習をしておくべきでしたね。」
と発言したことについて。

これを捉えて、「このコースは、仮に事前予習をしていない人であっても
理解できることを目的としています。
なのに、そのようなセリフが出るということは、
masanの説明の仕方が難しかったと解釈できます。」と指摘されました。

いやぁ、驚きましたね。「そんな発想もできるのか?」
あっけにとられていると、私が了解したと受け止められたらしく、
「ね?そうでしょ?」と念を押されました。
もう私は黙っておりました。

かくして「まだまだ勉強不足でございます。」という反省を抱かえ、
帰宅した訳ですが、ま、初めてにしては良くやったんじゃないの?と、
自分なりに納得することにしています。
そして次回以降はもっとゆとりをもって臨めるようにしよう。

ともかく、こうして「食品安全」と「品質」の二本立て講師としての道は始まりました。
次は秋に初挑戦する「環境」のコースです。これがまた手強いんだよなぁ。
より的確な指摘をされる常務さんがオブザーブするらしいし。
道はまだまだ続くのであります。