昨日の御嵩の夏祭り出店は、営業的には過去最低の数字でした。

朝からてんやわんやして準備して、やっとの思いで会場した私たち。
御嵩駅前には櫓が組まれ、周りに地元のお店やテキヤさんが並んでいますが、
私たちが開くイベント会場は、その裏手と呼んでもよいロケーションでした。
それを見た時、私はその日の売り上げを予測できました。

15:30にイベントは開催されました。
櫓の周りには人だかりができていますが、
予想通り、こちらの会場には人はやってきません。

この傾向は結局最後まで続きました。
こちらの会場で、火の踊りが披露された時は相当な人出で盛り上がりましたが、
催しが終わるとサァーと引いていきました。
火踊り

このような状況で、私はどういう心境でいたかと言うと、
実に落ち着いておりました。
というのも、ここ最近、ある意識の変化が起きていたからです。

それは、言わば「【もりのいえ】を解放する」とも言えるような心境です。

私たちは2004年の春に【もりのいえ】と名づけた将来ビジョンをまとめました。
それを実現できるような場所を求めて、ご縁があって加子母と出会い、
2005年5月に移住してきました。

それ以来、私たちは【もりのいえ】づくりに邁進してきました。
特にここ2年前からは他の収入源をほとんど断ち、
【もりのいえ】の収入で生きていく道を選びました。

その頃から【もりのいえ】は次第に人々に知られるようになり、
ありがたいことに多くの方々に支えられて今まで生きてこられました。
そして、当初の将来ビジョンで挙げた「夢」は、大なり小なり実現してきました。

では、【もりのいえ】の次なるステージをどうイメージするか?
それは同時に私たちの生き方をどうするかということも重なるのですが、
昨年夏あたりからの様々な出会いや出来事を通して、
お互いに多くの感情を解放してきて、様々な変化を経て、
ようやく最近になって私たち夫婦の間で、ある方向性が見えてきました。

それは、まず、「私たちが本当にやりたいこと、やれることをやろう!」という生き方です。
そして、「私たち」ではなく、
それぞれの「私」が本当にやりたいこと、できることを改めて見つめようということです。

かみさんと私は6年前に話し合って【もりのいえ】を考えつきました。
それはいわば、かみさんと私の共通項を整理した、最小公倍数です。
そのような共通項を見出せたことはとても素晴らしいことであり、
共通項を実現するために、ここまで補完し合ってやってこられたことは、
それはまた素晴らしいことだったと確信しています。

ところが、実は【もりのいえ】は、
かみさんと私それぞれにとって、「全て」ではありませんでした。
【もりのいえ】は最小公倍数だからね。

その最小公倍数である【もりのいえ】だけで暮らそうとしたことが、
結局自分たちの意識や行動、ひいては生計を制限していたことに気付いたのです。
そこで、私たちの意識から【もりのいえ】を解放することにしました。

いや、ここでは「私たち」ではなく、「私」とだけにしておきましょう。
かみさんには、かみさんの受けとめ方があるでしょうから。
でもこの解放って、今までの解放よりも相当大きな勇気を伴いましたよ。
マジで。

【もりのいえ】を解放するとはどういうことか?
それは例を挙げると、【もりのいえ】を生計の源とは捉えないということです。
収入があるとか無いという様な物差しを取っ払って、
私たちが本当にやりたいこと、できることをするのが【もりのいえ】である。
そう捉えることだとも言えます。
例えば「視力回復合宿」とかね。

ちょうど今はそんな心境でしたので、
昨夜のイベントはまさにその心境を試す良い機会でした。

夕方になってもほとんど人が入ってこない会場。
しかも私は大きな見逃しをしていました。
イベントは21時まであるというのに、ライトを忘れていたのです。
つまり、日没すれば私たちは営業できません。

そこで私は決心しました。
今回初の「外国人のみのスタッフ達」を集め、決意を伝えます。
「今からこの会場内の各店分のピタサンドを作り、
それとマフィンを無償で配って、それでこの店を閉める!」

ロケーションが悪くて人出がなく、売り上げが増えないのは小さいことです。
それよりも、今、この場で軒を並べる店たちとのご縁に感謝しよう。
エイドリアン、アレフ、ジセのスタッフ達は、途端に明るい表情になりました。
それから私たちはいそいそとピタサンドを作り出し、
出来次第、順番に配って回りました。特製の辛~いソースも持ってね。

当然ながらいきなりプレゼントを渡された各お店は驚かれました。
大抵の場合、最初は「売り込みか?」と引いた態度を示すのですが、
「差し上げますよ。」と伝えると、パッと顔色が変わるのが愉快です。
こうしてあらかたのお店に配り終えた後、どこよりも早く店じまいを始めました。

そうすると面白いものです。
その頃からポツリポツリとお客さんがやって来るようになりました。
中には「ブログを見て来ました!」とか、
「以前、友達からもらって美味しかったから!」なんて人もいたりして、
これまた嬉しいご縁です。ありがとうね!

でも、そんな人々も口を揃えて「ここを見つけるのに苦労した!」とのことでしたから、
このイベントを来年も続けるのならば、この点は課題でしょうね。

ともかく、なんだかんだ言って賞味期間の短いものはさばけたので、
早めに店を閉じ、後はU太との親子の時間としました。
今までのイベントではこういう時間を取れなかったからね。
花火を眺めながら手をつないで川の土手を歩いた昨夜の思い出は忘れないよ。

こうして、冒頭に書いた通り、営業的には最低でしたが、
私は全くストレスを感じることなく、むしろとても爽やかな充実した時を過ごせました。
しかもU太とも親子の時を過ごせました。

改めて今回のイベントは、今の私の心境を試す絶好の機会だったとも言えます。
そして、これまでずっと頑張ってくれたかみさん、本当にありがとうな。
今から私たちの「本当」と、私たちそれぞれの「本当」を探そう!
そこから【もりのいえ】の新ステージが、きっと始まるだろう。