FC2ブログ
U太が産まれた時にも感じたことですが、
自然出産というのは子供が産まれた瞬間から新しい暮らしが始まってしまいます。
「しばらくの間は産院が赤ちゃんを預かって、親は一休み」
なんてことはありませんからね。
ですから産まれた夜はいきなり四人での就寝となりました。

しかもかみさんは「骨盤合わせ」に挑戦中ですので、動きたくても動けません。
やおら私の役目が増える訳ですが、結局「ま、寝ようか。」となりました。
そして皆が床に入ってからブログを更新してその日はおしまい。

目が覚めれば覚めたで、やれ洗濯だ、赤ん坊のおむつ換えだ、
かみさんの手が届かないものを取ってくれだ、食事の片付けだ、
U太の相手だと言っているうちにあっと言う間に一日が過ぎました。
そこで、思い出がかすれないうちに、今回の感動シーンを振り返っておきます。

「二人目のお産は楽」とよく言いますよね。
「楽」には二種類あって、「時間が早く済む」「痛くない」ということなのでしょうが、
うちのかみさんの場合、
二人目でもそこそこ時間がかかるのではないかと私は想像していました。
でもそれは決して悪いことではなく、自然体で臨めば良いことです。

そして予想通り、かみさんの陣痛はゆっくりと、実にゆっくりと進みました。
「横になっているとかえって間隔が長くなるようだから。」と部屋を出て、
「お産の家」の土間に腰を下ろして呼吸を整えるかみさん。
1土間で息を整える

部屋に戻って、U太の時に比べると余裕の笑顔。
雨戸を締め切り、行灯の灯を小さくした中で、妖しい(?)雰囲気のある絵ですね。
3余裕の母

U太も加わり、ゆったりとした時が流れます。
2ゆったり母子

そんな中、小さな「事件」が起きました。
部屋から離れて機嫌良く遊んでいたU太が、
たまたまどこかの角に頭をぶつけたのです。

こういう時、U太は劇的に態度を変えます。
それまでいくら楽しく私と遊んでいても、決して私には近寄りません。
さっと母のところに走って行き、抱きつくのです。

その時も同じく母の元に走ろうとしました。
でも、既に母の陣痛間隔が縮まっていたこともあり、私が制止しました。
U太を抱き寄せ、「お母さんはね、今は自分のことで大変なんだ。
だからU太を抱きしめることができないんだよ。」とゆっくりと伝えました。

それをじっと聴いていたU太、しばらくの間はぐっと唇を噛み締めていましたが、
私が続けて、「これからはね、今までのようにU太が困った時や悲しい時に、
すぐにお母さんが抱きしめられない時があるかもしれない。
でもだからと言ってお母さんがお前を大好きな気持ちは変わらないからね。」
と言った時、突然大声で「わーん!」と泣き出しました。

涙をボロボロ落としながら泣き続けるU太。
私の手も振りほどき、一人突っ立ったまま泣いています。
これは彼にとれば初めての試練でしょうね。
私はその姿をじっと見つめていました。

ほどなくして泣き止んだU太。
その後、少々センチな顔をしながらも涙を見せずに母がこもる部屋に入りました。
その姿を見て私はほっとしました。
「この調子だったら、お産の瞬間にも立ち会えるかもしれない。」

部屋の中では次第に陣痛の間隔が狭まってきました。
今回見ていて感心したのは、
かみさんがセルフコントロール(自己管理)していたことです。
やたらに声を上げたり、息を大きくせずに、静かに時をやり過ごしていました。

すると、今度はU太が飽き始めました。
陣痛がある時は母をさすったりして健気なところを見せていましたが、
陣痛が来ない時は普通に会話できるものですから、
「何でお母さんが自分の相手をしてくれないのか?」とでも思ったのでしょうかね?
お母さんにちょっかいを出したり、周りの器具に手を出し始めました。

「やはり長丁場では持たないかな?」と諦めかけた時から、
次第にかみさんの様子が激しくなってきました。
陣痛の最中は顔をしかめ、高い声を出すようになりました。
それをじっと眺めていたU太、こらえ切れずに再び大声を上げて泣き出しました。

「ああ、持たなかったか。」
少々がっかりして外に連れ出しました。
私は今回のお産で「自分が取り出したい。」と志願するほどの気持ちだったのですが、
やはりU太とのコミュニケーションを最優先することにしたので、
彼が部屋に入れないということは、私も立ち会えないということです。

廊下でしばしU太をあやしますが、激しく泣く様子は変わりません。
もうすっかり諦めた私は、離れた部屋に彼を連れていこうとしました。
すると、拒否をするではないですか!
「どうしたんだ?」
「(お部屋に)もどる!」
泣きながら母のいる部屋を指差して叫びます。

そこで私は言いました。
「いいかい?あのお部屋に戻りたいのだったら、泣いていては戻れないよ。
お前が泣き止んだら戻ることもできるけれど・・・」

すると驚くべきことに、私がそう話した途端、何と彼は急に泣き止んだのです。
顔を覗き込むと、唇をぎゅっと噛み、
上がってくる嗚咽を必死でこらえています。

その様子をしばらく眺め、再び私は話しかけました。
「お前はあのお部屋に戻りたいのだね?」
頷くU太。
「じゃぁ、もう泣かないのだね?」
再び頷きました。

そこで、意を決して私はU太を抱きかかえ、再びお産の部屋に戻りました。

そうやって部屋に入った時、中の雰囲気は一変していました。
お産がピークに向かいつつあったのです。
最初は仰向けや横に寝ていたかみさんは、
O婦長さんの勧めもあり、四つんばいになっていました。
この姿勢は見ている側にとれば結構インパクトがあります。
まさに「生き物のお産」に立ち会う気分が高まります。

私たちは母のすぐ隣に座りました。
赤ん坊が出てくる場所がすぐ目の前に見えます。
U太を見ると、私に腹を合わせるように抱っこされて座っていますが、
顔はお母さんの方をじっと見据えています。
彼なりに状況の変化を感じ取ったのだと思います。

ほどなく、吉村先生が部屋の中に入ってきました。
U太が私に抱かれながら母を凝視している姿を見て、にこにこされています。
そのように見られていても、周りの景色が入らぬかのように固まっているU太。

やがて本格的なピークを迎えました。
時折り大きな声を上げる母の姿を見て、「また泣き出すかも」と思ったその時、
彼はそれまで抱きかかえられていた私の腕を自分から外しました。
そして逃げ出すのかと思いきや、私のあぐらに尻を乗せ、
母の方を真っ直ぐに見るように自分で姿勢を作ったのです。

これには驚きました。
その後、彼はずっと前を向き、お産の場面を見つめていました。

「次か、その次くらいで、『はぁー』と声を出し続けましょう。」
O婦長の指示によって最後の場面が始まりました。
自然体で見るつもりでも、この場面ではどうしても力が入ります。

ようやく頭が出た時は正直言ってほっとしました。
「もうこれで大丈夫。」
ところがこの子、身体全体が大きいものですから、
意外にもここからが大変でした。
最後の力を振り絞り、子を産み出す母。

やがて、膝立ちをした母が手を下げて赤ん坊の頭を支え、
自分で取り出すような姿勢で子が出てきました。
その後ゆっくりと姿勢を変え、仰向けになったところで私たちが近づき、初対面です。
4初対面1

吉村先生は自分のカメラをお持ちでなかった様子で、
「あんたのカメラで写してあげよう。」と申し出てくれたのですが、
このデジタル一眼レフは光が少ない時の扱いが難しいのですよ。
先生も「何だこれは?本当に写っているのか?」
「おい、U太。こちらを見るんじゃない!」とぶつぶつ言いながらの撮影です。
5初対面2

「先生、カメラを返してください。」と言って、フラッシュを点いて撮ったのがこれ。
7母子

しばらくの間は母の胸の上で赤ん坊はすやすやと過ごしていました。
その姿を眺める私たち。
「ようこそ、『もりのいえ』へ。これからお前も仲間だよ。」と声を掛けました。

その間、私はU太に話しかける時に不都合があることに気付きました。
「U太、この子がお前の妹だよ。」と言えばよいのか?
「お前の弟だよ。」と言えばよいのか?
それが分からないと、どうも会話が進みません。
そこで、「ところでこの子はU太の妹でしょうか?弟でしょうかね?」と声掛けました。

「そうですね。そろそろ見させてもらいましょうかね?」と応えるO婦長さん。
こういう話題を真っ先に取り上げない雰囲気が私は好きです。
そしておもむろに赤ん坊を持ち上げて見てみると、
何と!おちんちんがついているではないか!
思わず笑い出したかみさんと私でした。

というのも、すっかり女の子だと信じていたのですよ。
というのも、近所の助産婦さんがそのように言ったものですからね。
そして、私も「女の子狙い」で産み分けに挑戦していたものですから。
だから実を言うと、女の子の名前を中心にリストアップしていました。

「なるほどねぇ。」と私。
だから出るのを躊躇していたのかな?
もっとも、男の子だからと言ってガッカリした訳ではありません。
もちろん嬉しいです。ただ・・・

その気配を感じてか、かみさんの方が先に口に出しました。
「・・・これから相当騒がしくなりそうね。」
そうだね。男共が田畑や山や家中を走り回る『もりのいえ』になりそうです。
ま、それも良いではないか。

そしていよいよ「へその緒切り」の儀式です。これは前回と同じく私の役目。
U太も誘いましたが、さすがに引いていましたね。
「切っちゃ駄目!」と小さくつぶやいていました。
お前は本当に心の優しい子だからね。残酷に見えたのかもしれない。
(最初、O婦長さんの顔を隠していたのですが、
『顔なし女』みたいで嫌!と言われたので顔出しします。)
8緒を切る

ということで産まれたての次男です。
とても産まれたばかりとは思えないほど、しっかりとしています。
O婦長さんも「全てが大きいですね。」と感心していました。
9生まれたて

最初はこわごわと見ていたU太ですが、
私が抱く頃にはリラックスしてきました。
頭をなでなでしてにこっとするU太。
お前もついにお兄ちゃんになったね。
そしてお前が成長した瞬間を見せてもらったよ。
91父と3

そして我が家にやってきた赤ん坊よ。
よくぞうちにやってきた!
これからヨロシクな!
92アップ10

↓応援ありがとうございます!
↓一日1クリックしていただけると励みになります。
にほんブログ村 ライフスタイルブログ ナチュラルライフへ
Secret

TrackBackURL
→http://maasan.blog19.fc2.com/tb.php/1182-e611c77c