FC2ブログ
今朝は馬糞がえしをしていました。
我が家のすぐそばに「木曽馬牧場」というのがあります。
そこには年老いた木曽馬が一頭だけ放し飼いにされ、余生を送っています。
その馬の糞を軽トラ一杯分ほどこの春にいただき、畑の一角に積み上げておりました。
カミさん曰く、年に何度かひっくり返すことで空気が入って良い堆肥になるのだとか。
ちょうど場所を移動させたいところでもあったので、3mほど横にずらすことにしました。

スコップで一杯ずつ移していきますが、かなり単調で地味な作業です。
と、よく見るとミミズ君たちがわらわらと出てきました。
せっかく寝ていたのを起こされて大わらわしていますが、
中には私のスコップで身体を引きちぎられてしまったものもおります。
「ご免ね、ご免ね。君らは身体の半分以上が残っていたら元に戻るらしいから、
頑張って身体を再生するんだよ。」と唱えているうちに、
子供の頃聞いた、とても怖い話を思い出してしまいました。

それは実話です。
私が幼い頃、あるおじさんが我が家にやってきました。
おじさん、顔面蒼白です。「今日、ものすごいものを見てしもうた!」
聞けば、次のような話でした。
おじさんが車で運転していてある交差点に来た時のこと。
その直前に交通事故があったらしく、ふと目に入ったのが、
道路から上半身が生えた人でした。
その人、トラックの運転手だったらしく、
脇で止まっていたトラックには大きな金属のパイプが荷台に載っていたそうです。
でもそのパイプ、実は荷台からずれていました。
運転手が急ブレーキをかけた時に、「運動量保存の法則」っていうんですか、
荷台のパイプが止まらずに運転席を直撃し、
そのまま運転席を切り取ってしまったのでした。
つまり、運転手の下半身を残したまま、上半身だけを吹き飛ばしたということです。

そのおじさんが見た時には、上半身の運転手さんがまだ生きていて、
「助けてくれ~!」と叫んでいたそうです。
おじさんの話しぶりからしてとてもつくり話とは思えず、
強烈な印象が私の幼い記憶の底にあったのですが、
目の前でもがいているミミズ君たちを見て、つい記憶がよみがえり、
イメージが重なってしまいました。
「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏・・・」
その運転手さんの分も合わせて唱えながら作業します。

すると、カミさんが「電話だよ~。」と知らせてくれました。
場面が切り替わってほっとして電話に出ると、何と吉村医院の吉村先生です。
「お久しぶりです。どうしました?」
「いやぁ、禅師様はご機嫌いかがですかな?」と吉村先生。
先生は私のことを禅師様とちゃかしておっしゃるのです。
ちなみに私はどの宗教にも帰依しておりませんが。
「はい、今は畑で馬糞がえしをしておりました。」
それまでの気分を隠して明るく応えると、
「そうかそうか、そりゃお仕事中失礼しました。
 実はね、最近いろいろ仏法書を読んでいてもますます分からんようになってね、
そんなことを考えているうちに、急に貴方の声を聞きたくなったんですよ。」
ありがたいことです。今すぐにでも飛んで行きたい気持ちになりました。
先生の方も会いたいらしく、
「いつかこの近くに来られることがあったら、是非立ち寄ってください。」
と言ってくださり、電話を切られました。
(つづく)
Secret

TrackBackURL
→http://maasan.blog19.fc2.com/tb.php/121-2b8a1722