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10日の夜に泊まる場所は決めてありました。
6月13日に加子母でトーク&ライブをしてくれる、吉本有里さんのお宅でした。

これまでに様々な企画を組んできた私ですが、
それらを通じて感じてきたのは、「人を集めることの難しさ」でした。
この経験から導かれた心境は、
「人は集めるものではなく、集まるものである。」ということ。

つまり、動員をかけるのではなく、
その人が主体的に「参加したい!」と感じて出向き、
そんな人々が無理なく集うことができることが、
その場をより素晴らしいものにするはずです。

今回の吉本有里さんイベントの告知について、
正直言って私はもたもたしていました。
それは、
「人は集めるのではなく、集うもの」
「良いものは無理に伝えなくとも、伝わるもの」
を、どう表現して告知するかについて、考えがまとまらなかったからです。

そこで出た結論。
「まずは、感じることだ!」
何を感じるのか?もちろん、有里さんをです。
感じることから思いが生まれ、
読んだ人が「集いたい!」と感じてもらえるような文を書けるはず。

ということで、有里さんに「会いたい!」と申し出たところ、
とても快く受け入れてくれました。
こうして、円徳寺でのイベント以来、二回目の再会となった私たちでした。

出会ってすぐに、
有里さんは自宅のずっと上に建つ神社に私を連れて行ってくれました。
山肌に見事に並んだ大木の山道を上ると、
「どうしてこんな場所にこんな立派な神社があるのだろう?」
と驚くほどの建物が姿を現しました。素晴らしい景色です。

有里さんはここで次のCDジャケットの撮影をしたそうで、
多くの光輝く虹のかかった写真を後で見せていただきました。
きっとこの場はとても清廉な癒しの地なのでしょうね。

神社を降りて自宅に招かれ、素敵な時が始まりました。
今回の訪問の趣旨をお話すると、
「心得ました!」とばかりにお付き合いしてくれました。
コタツを挟んでは話し込み、一緒に食事の支度をし、
夕食中も、その後も話題は尽きませんでした。

この時の彼女の言葉から私が学んだこと。
それは、
「まず、自分の固定概念や感情を解き放つこと」
「自分自身がクリアであること」
「本質を見極め、本質ではないところで悩んだり迷ったりしないこと」
「現状を受け入れること」
などなど。どれも今の私に必要なことがらばかりでした。

「感情と思考と言葉を一致させることが大切なの。」
と、さらりと語る有里さん。
彼女のすごいところは、
これらのことを彼女自身が体験を通して得てきたことです。

「何が今の貴女をここまで導いているのですか?」と訊ねたところ、
「アメリカに渡って命がけで自然出産したこと。
その後の経済的に苦しかった年月。
そして、愛する人を亡くしたことなどでしょうか。」と答えてくれた有里さん。

その時々ではきっと大変な思いをしたでしょうに、
今は爽やかな笑顔で語る有里さん。
彼女はありのままなんだなぁ。打算がないなぁと、心から感心しました。
まさに私が目指す姿が、目の前にありました。

特に、愛するパートナーや親しい友を亡くした際の話は、
とても丁寧にしてくれました。

「そんな時、人は悲劇のヒロインになりたがります。
私もずっと泣いてばかりいました。
でも、ある時、もう一人の私が『何故、そんなに泣くの?』と自問したのです。
そして、『それは、あなた自身が寂しかったからでしょ?』と指摘したのです。」

「愛する人が亡くなった時、『どうして死んじゃったの?』と訊ね続けていると、
その魂はいつまでも私たちの傍から離れられません。
そんな時はむしろ、『これまで生きていてくれて、ありがとう。』と言うべきです。
そう声かけすることで、ようやくその魂は昇華するのです。」

そう言いながら、親しい友が亡くなられた時に作ったという曲を披露してくれました。
ご本人の許可を得て、歌詞の一部を掲載します。



『生きているそれだけで素晴らしい』


まんまるい君の寝顔 なによりの幸せ 運ぶ
君と過ごす毎日 それだけで 幸せ

ありがとう 産まれてきてくれて
ありがとう 君の光 ありのまま いとおしい

(中略)

隣に住んでいた友達が 同じこの日に命を絶った
あなたが耕したきれいな畑 積み上げた薪に あなたの笑顔

忘れない ほがらかだったあなた ありがとう
生まれてきて 出会えて ありがとう


こうして有里さんのお話や歌を通して知った生きる姿勢に、
私は大いに共感することができました。
6月のトーク&ライブは、きっとそんな場になることでしょう。

「私のイベントを音楽として聴いている人は、
『一度聴いたから、もういいよ。』とおっしゃいます。
でも、音楽としてではなく、自分の奥の部分と出会いに来る、
自分の内面を知りに来る人は、何度でも来てくれます。
私はそのためにしているのです。」

そう!その通り!
これこそ、私が目指すことであり、
今回のイベントで伝えたいことなのでした。

吉本有里さんのイベントは、同じ場所で毎年開かれることが多いそうです。
それは、その場を通して、参加者が自分と向き合うことができるからだと思います。
だから彼女はライブと同じだけ、いやそれ以上に、トークを重要視しています。
今回の加子母でも、是非トークから参加していただきたいです。

夜には、一緒にツアーをよく組む角脇さんがやってきてくれました。
彼は何と! 篠笛の奏者だったのです。
しかも篠笛を自作もしているとのこと!

これから笛を友としていこうとしていた私にとって、
何と言うグッドタイミングであろうか!

実は、地元の盆踊りお囃子の連で、
これまでは歌い手だったのを笛奏者に変えさせていただいたことにより、
「マイ笛」を求めて、先日、高山まで行ってきたのでした。

その際に手に入れた笛は、先輩の笛の調子に合わせて選んだので、
私の好き嫌いでうんぬん言えるものではありませんでした。
「獅子舞には獅子舞用の篠笛」
「お囃子にはお囃子用の篠笛」が必要なのです。

でも、それらの笛で、一般の曲を演奏しようとすると、結構きついです。
やはり「ドレミ調」だと、ストレス無しで吹くことができます。

その「ドレミ調の篠笛」を角脇さんは自作していたのです。
実際に彼の演奏を聴き、「もうこれは手に入れるしかない。」と決めた私は、
その場で購入させていただきました。
有里さんと角脇さんライブ

こうして、最初は「2~3曲ね。」とか言っていたのが、
結局ミニコンサートとなり、聴衆は私一人という、
またとない機会をいただいて、とても素敵な夜が過ぎました。

朝には有里さんのパートナーである故人の位牌の前で、
共に勤行(ごんぎょう)を唱え、瞑想しました。
そして、「シェアリング」と呼ぶ儀式を二人で行いました。
前夜に彼女が言った、「感情と思考と言葉を一致させる」行いです。

心を整え、今この瞬間に自分の一番中心にある感情を、
言葉を選ばずに出していきます。

私は、「自分自身が弱い人間であることを自覚していること。
でも、そういう弱さに、ようやく向き合えるようになれたこと。
そのおかげで、今はとても清々しい気分でいること。」などを言葉にしました。

続いて、彼女の口から出た言葉に驚きました。
それはとてもリアルな、彼女自身の今の状況と心境が次々に現れたからです。
「ここまで赤裸々な心情を私にさらけだしてもいいの?」と感じるような内容でした。

シェアリングが終わった後、
「時々、私自身も『こんな内容をみんなの前で話さなきゃならないのかしら。』
と躊躇(ちゅうちょ)する時もあります。
でも、『私が本音で話さなければ、誰がシェアしてくれるの?』と考え直して、
話すのです。すると、そのことで誰も嫌な顔はしないのです。」と話してくれました。

これが貴女の言う、「感情と思考と言葉の一致」なのですね。
上にも書きましたが、
彼女はリアルな現実を見て、そこから成長する人なのでした。
いやお見事。それに比べると、私のはまだまだ「繕い」でありました。

このセッションを合宿形式でやるのが、「リトリート」です。
普段は彼女の自宅でやることが多いそうですが、
「これを加子母でやりませんか?」と提案がありました。
嬉しいですね。是非やりましょう!

こうして、これからの私の生き様の「お手本」のようなものを見せていただき、
私は心から感謝の気持ちを持って、有里さんのお宅を離れました。
有里さん、角脇さん。ありがとう!
有里さんと角脇さん

最後に、最近のイベントに参加した方から送られてきたアンケートを、
有里さんからの許可を得て、少し編集して掲載します。
「なんだか良さそう。」というノリで参加して、
大きな感動を持って帰ってくれた様子が伝わってきます。
加子母でもこんなノリが現れるといいな。

【Aさん】
新聞折り込みの情報誌で、なんか感じて参加しました。
「今 語りたい」と始まった今回のライブ&コンサートとのこと。
勝手に私たち夫婦のために来て下さったのだと感じました。
有里さんの歌を聴く前と、聴いた後では、明らかに違います。
出会いに感謝です。

【Bさん】
何か良さそうな感じがしたので参加しました。
何か不思議な感じでした。
有里さんのトーク・ライブが終わった後、街を少し散策していた時の事、
開業したばかりの私に、初めての仕事の依頼の電話がありました。
とても驚きました。
有里さんのトーク・ライブ、とても昂揚しました。
しばらくの間、何も考えられないくらいでした。
とても素晴らしかったです。ありがとうございます。
CDも聞かせていただいています。
風景、情景が浮かんでくる様な歌声・メロディーで、とても素敵です。


6月のトーク&ライブも、きっとこんな場になると確信しています。

そして、そもそもの今回の旅の主たる目的であった、
ある場所に向かったのでした。
(つづく)
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