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さてようやく先週の出来事をまとめられる時がやってきました。
それに今のうちにまとめておかないと、
次のイベントが上に重なってきて、感動と記憶が飛んでしまいそうです。

セシリアとロンがやってきたのは、11月の4日でした。
6・7日と講座をするのに随分早めに来ていただいたのですが、
それは私が望んだことでした。

というのも、私は今回のイベントは「始まり」だと位置づけていたからです。
今回限りのイベントをするつもりで彼女にアプローチしたのではありません。
これを始まりとして付き合い、
多くの人々に彼女の魅力が伝わるようにしていきたい。
そういう思いがあったので、まずはじっくりと話し合い、
同じ時を長く過ごすことを望んだのです。

そのことをセシリアもよく理解してくれたようでした。
パーマカルチャーでは、まず「観察(オブザーブ)する」ことが一番に語られます。
その意味で、まずは私たちがお互いに観察することから始めたのです。

4日は夕方に到着したので、簡単に家の内外を案内し、
楽しい夕食タイムを過ごしました。
明けて5日、セシリア、ロンと一緒に、今回のプログラムの内容をイメージしました。
パーマカルチャーについて全く知らない人が一人でもいらっしゃるのならば、
その方の視点に立って進める必要があります。

そしてセシリアの集中力、特に言葉の問題、子供の声の問題、
そして時間管理について、何度も話し合いました。

セシリアはとても流暢に日本語を話しますが、
それでも細かいニュアンスを伝えようとする時には立ち止まります。
そこで進行が平坦にならないように、
参加者がどんどんお話できるような形で進めることにしました。

お子さんがむずかった時にどうするか?
これは結構難儀な問題でした。
セシリア曰く、
「近くで子供がいろいろしゃべると、私の日本語がどこかに行ってしまう!」

講座中に行ってしまわれては困ります。
ですから急遽、託児スペースを確保し、ジブリ系のDVDを流すことにしました。
お子さんがおとなしい間は会場で同席してもらいましたが、
声を出し始めたらこちらから声かけして、しばし退席していただきました。
そんな訳で、通して参加できなかったお母さん、申し訳ありませんでした。
この課題は今後も要検討です。

最後の時間管理について。
セシリアのことをよく知るロンによると、
セシリアはその場のノリでついサービス精神を発揮してしまうので、
あっという間に時間が経ってしまうとか。
そこで、初日はロンが、二日目は私がタイムキープすることにしました。

5日には実際に私たちの家の周りをじっくりと見て回りました。
草を刈った後、その場に敷かれた畑を見て、まずセシリアが言ったこと。
「この草は短く切って置いたら、とってもお洒落になるね。」
1伸びた刈り草

私はこの言葉を聞いた途端に、彼女の素敵さを身に染みて感じました。
彼女は、このようには言いませんでした。
「この刈った草は長いままだとお洒落じゃないよ。」
「この刈った草を短くきれば良くなるのに。」

「○○が駄目。」
「○○の方がいいのに。」
「○○すべき。」
「どうして○○しないの?」

皆さん、ついこのような物言いをしていませんか?
私は普段からしないように心掛けていますが、
それでもついしてしまい、「しまった!」と反省する場面があります。

セシリアはそういう話し方をしません。
「○○すれば、もっと良くなるよ!」と、微笑みながら本当に楽し気に語るのです。
これが彼女の魅力その1です。

次に、畑の草花が元気ないことに気づきました。
セシリア「もしかして霜がおりた?」
私「その通り。二日前におりてね、いろんな植物が融けちゃった。」

この後のセシリアのセリフも見事でした。
「この霜をなんとかしましょう。どうして霜がおりるのか?
おりないようにするにはどうしたらいいか?
おりたらどうするか?それがこの畑で一番に大切なことです。
そしてそれを考えるのが、Ma-sanのミッションですね。」

言われてみるとその通りなんだけれど、そこまで突っ込んで考えていませんでした。
だって、「霜はおりるものだ。」と諦めていたから。
日常の暮らしの中で、
引っかかりを持たずに過ごしてしまっていることを指摘されたようで、
はっとしました。

霜に関してはその後、面白い展開になったので、後述します。

私たちは商売柄、沢山のダンボールが貯まります。
それをリサイクルに出すのは順当な手段ですが、
それよりも、まずは畑の通路に敷くようにしていました。
そうすることで草が伸びるのを止めることができるし、
いかにも「工夫している」ように感じていたから。

でもセシリアの見方は違いました。
「ダンボールはお洒落じゃないね。チップを敷くとか、他の方法を考えましょう。」

なるほど、私たちの農においては、「お洒落かどうか」という視点が抜けていました。
セシリアは機能とお洒落を両立させようとしているのです。

どうしてお洒落が必要なのか?
「だって、【もりのいえ】はお客さんが沢山来るんでしょ?
そのお客さんがワクワクするような場の方がいいじゃない?」
その通り!でも見事に私にはその視点が抜けていました。

また、こんな話もありました。
「うちはモグラが出て困っているの。」とかみさん。

それに対して、セシリアが即答。
「モグラは悪い生き物ですか?」

私「自然環境の視点からすると、
地下に穴をあけることで土壌を豊かにするという利点があるけれど、
田んぼでそういうことをされると水が抜けてしまうという、
全くもって人間のエゴの視点からみて迷惑だよね。」

セシリア
「ならば、田んぼにモグラが出ないようにするにはどうしたらいいか考えましょう。
例えばフクロウがいてくれるといい?」

私「なるほど、確かにフクロウがいるといいかも。」

セシリア「ならば、どうすればここにフクロウが来てくれるのか考えましょう。」

こういう話の流れを作れるのって素敵ですね。
私はこういう話を聞いて、「何を馬鹿なことを!」とは決して感じませんでした。

今回、セシリアとの会話や、講座中に出てくる指摘やアドバイスについて、
私は「決していい訳しない。」と心に決めておりました。
相手のセリフに対して、言い訳から応えておれば、自分の身を守るには楽です。
でもそこからは進歩は生まれません。

ですから、このフクロウの話についても、
「なるほどなぁ。そういう視点があったよなぁ。」
と、しきりに感心していました。

道具部屋を覗き込んで、
「モノが整然と整理されておれば、モノを探す時間がなくなっていいよね。」
とアドバイスされれば、「その通り!」。

「こんな広い庭を持っている人が、鉢を持っておく必要はないよ。
どんどん人に差し上げましょう。喜ばれるよ。
そして、鉢を洗う作業はMa-sanの仕事ではないです。
あなたは他にやることがある。
鉢を洗う作業は子ども達にしてもらいましょう。
お小遣いをあげると、子ども達は喜んでやってくれるよ。」
立て続けのアドバイスに、ただ頷くだけ。

「パーマカルチャーをしている人は、つい何でも残してしまう。
『いつか何かに使える。』なんてね。
でも、それらを暮らしのすぐ傍に置くことはないし、
そもそもそれらを置いておくよりも、手放してあげる方が良いことが多いよ。」
いやぁ、その通り!

「足るを知る暮らし」を標榜していると、ついモノを捨てられなくなります。
捨てられそうなものの価値を何とか見つけて活かしてやろうと考えるからね。
でも、それにもバランスが必要なのだと痛感しました。

こうして、セシリアが目を向ける度にいろいろ素敵なアドバイスをしてくれるうちに、
正直言って私は微妙な心境になってきました。
「私はここに移住して5年間、一体何をしてきたのだろう?」

落ち込むというほどではないのですが、
「結構いろいろやってきたよな。」と自負していたところもあったので、
「これでいいじゃん!」と自分を納得させていたことを突かれているようにも感じて、
微妙になってきたのです。

でもすぐに思い直しました。
今回、こうしてセシリアからアドバイスを受けなければ、
日常の暮らしに紛れて気づかなかったことばかりなんだよね。これって。
だから、本当にありがたいお話なのです。
そしてこれこそが私たちが望んだ姿ではなかったのか?

そう捉えると、その後は微妙な気持ちになりませんでした。

むしろ面白かったのが、ある時のセシリアの反応でした。
U太が描いた絵をセシリアに見せた時です。
今まで、彼の絵を見て驚かなかった人はいないのですが、
セシリアの反応は愉快でした。

「彼は今、5才ね! 私はこの5年間、何をしていたのだろう!」
と、頭をかかえだしたのです。

私ならば、ただU太の画才に感心するだけなのに、
それと自分を比較しているセシリアがかわいく見えました。
貴女は十分素敵な人だし、きっとこの5年間ですごいことをしてきただろうにね。

そんなこんなで楽しい準備期間を経て、いよいよ本番を迎えたのでありました。
(つづく)
Cecilia Macaulay and Permaculture

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