FC2ブログ
ようやく終わりましたよ、『華麗なる一族』。
ドラマではなく、単行本の方です。
ただでさえ忙しいこの時期にこんな本を私に渡すなんて、親父も罪つくりです。

読後感は、「読み終えて、ようやく気持ちが晴れてきた。」という感じです。
決して楽しい話ではないですからねぇ。
大蔵省も日銀も、銀行も企業も、人間関係も、ドロドロであります。
だったら止めりゃいいのに、最後まで読み終えないと気分が悪いものだから、
最後は「とにかく早く読み切る!」という気持ちだけでラストスパートしました。

それにしても山崎豊子という著者はすごい人ですね。
よくもまぁこれだけの小説を書くだけの知識を身につけたものです。
ネット社会でもない1970年代初めにこれだけの情報を集め、構成できたことに驚きです。

この小説に出てくる阪神特殊鋼は1965年の山陽特殊製鋼倒産事件を、
阪神銀行は神戸銀行を、
そして万俵大介頭取を始めとする万俵一族は神戸銀行頭取の岡崎家を
モデルにしたとされています。
(山崎豊子自身は岡崎財閥モデル説を否定しているそうですが。)

小説中ではオーナー頭取である万俵大介が策略を巡らし、
阪神特殊鋼倒産をトリックにして
大同銀行との「小が大を飲み込む」合併を図っています。

でも現実では山陽特殊製鋼倒産事件をきっかけに神戸銀行の経営体質が問題視され、
1967年、それまで20年間オーナー頭取として君臨していた岡崎忠氏は会長に退き、
神戸出身の元大蔵事務次官が就任しました。
その後、1973年に同じく大蔵事務次官が頭取を務める太陽銀行と合併し、
太陽神戸銀行となったわけです。

現実の銀行合併は、
小説発表(1970年3月~1972年10月まで週刊新潮に連載)より後ですから、
今の金融再編成を見事に見通していたのですね。

でもその後、太陽神戸銀行が太陽神戸三井銀行になり、さくら銀行と名を換え、
ついに二大財閥合体の三井住友銀行になるとは、
さすが山崎豊子さんでも想像できなかったでしょう。
まさに事実は小説より奇なりですが、山崎さんならばこのネタでまた一つ書けるかな?

最近私が見つけた銀行ネタですが、
三大メガバンクが全て「み」で始まるのは、偶然なのでしょうか?
「みずほ」「三菱東京UFJ」「三井住友」
これは一体何を意味するのか?将来、大合体して「みなさん銀行」なんてできるのかも。
そしてここにも大蔵省・日銀の深慮遠謀が隠されているのか?と、
ちぃちゃいネタで遊んでいる私なんぞ、とても小説家にはなれないですなぁ。
Secret

TrackBackURL
→http://maasan.blog19.fc2.com/tb.php/614-8cc5e675