FC2ブログ
「うちのスピーカー要りませんか?」
笛の師匠・カツシさんからこんなメールをいただきました。
話を聞くと、部屋の模様替えをしたので、
今まで使っていたスピーカーが要らなくなったとか。
「それって以前お宅でレコード盤を聴かせていただいた時のスピーカーだよな。
いい音してたよな。」と思って伺うと、その通りでした。

「本当に要らないの?」
「うん、どうぞ。」
「いくらで?」
「要らない、あげる。」
「ええっ!?」
ということで、ただでいただくことになりました。
50年以上の年季モノ、タンノイタイプ(同軸2ウェイ)だそうです。

「でもね、うちには既にオーディオセットがあるからなぁ。」
「そういやリサイクルショップで、程度のいいレコードプレーヤーを売っていたよ。」
「だったらもう少しモノを一緒に見てくれる?」
「いいよ。」
と、中年オヤジ二人でいそいそと出掛けたのであります。

するとそのプレーヤー、既に「予約済」の紙が貼ってあります。
「なあんだ、先客がいたか。じゃあ仕方がないな。」と諦めましたが、
そうなると欲しくなるのが人情です。
同じく眺めていた他の常連客が、
「これはモノがいいぞ。でも早速予約されてしまったなぁ。」と残念そう。
そうなると、ますます惜しくなります。

ところでこのプレーヤー、18000円と値札がついておりました。
おもむろにカツシさん、「15000円まではまけるようにしてあるけれど。」と言います。
「でも予約済みなんでしょ?」
「うん、僕らがね。」
えっ?店に来る前に予約してくれていたの?さすが師匠です。

「じゃあ買おうかな。でも、もう少しねぎられる?交渉はお任せします。」と私。
実はカツシ師匠、この店では恐れられている常連客なのです。
いつもは自分で値切る私ですが、この日は交渉をお任せして、その場を外しました。
しばらくして師匠がやってきました。「13000円までになったよ。」
さすが師匠です。

いざ支払う段になって、また別の常連客が口をはさみました。
「おっ、これは出物だ。しかも針は『ortofon(オルトフォン)』じゃないか!
予備の針もあるし。それだけでも値打ちがあるぞ。」
カツシさん、キッとその客を睨みつけます。
私はよく知りませんでしたが、結構良いレコード針なのだそうです。
さっさと支払い、いそいそと帰宅しました。

早速セッティング開始です。私の書斎に設置しました。
元々うちのオーディオは、「1スピーカー・1アンプ」システムを取っていました。
つまりアンプが2台です。しかもマランツというのが自慢です。
そのうちの1台を今回のシステムに流用して、出来上がり。
20070513215023.jpg

ところが我が家にはレコード盤がありません。
でもそこは師匠、抜かりがありません。自宅から4枚持ってきてくれました。
まずはマイルスデイビスから。
う~ん、渋い。渋過ぎる。感動ものです。
他も聴いたけれど、ジャズが合うみたい。

「じゃぁ記念にこのレコード、全部あげる。」
ええっ!?
スピーカーをいただき、一日付き合って交渉してくれ、
しかもLP盤4枚もいただいてしまいました。
さすが師匠。さすが過ぎます。全くもって、ありがとうございます。
そして13000円でアンティーク・オーディオシステムが揃ってしまった私は、
まるで夢を見ているようであります。

夜はずっとマイルスを聴いておりました。やっぱりいいなぁ、レコードって。
「こんな夜はやっぱウィスキーでしょ。」と普段家では飲まないウィスキーを取り出し、
薪ストーブの炎を眺めながら、ちびちび飲む夜。
ちょっと出来すぎ?
またしても大人のおもちゃが増えた私は、
まるで子供のように針の動きを眺め続けていたのでした。
20070513215118.jpg

Secret

TrackBackURL
→http://maasan.blog19.fc2.com/tb.php/670-9d9b40b9